- 便が形にならない
- お腹の痛み・張り
- 肛門の違和感
- ペーパーで一度で拭きとれない
- おならの臭いが強い
- 体力がなく体調を崩しやすい など
つらい潰瘍性大腸炎の症状で、体力を落とし、気力を失っていませんか。

こんにちは
看護師のたかはしです
ナース歴・潰瘍性大腸炎歴はともに20年以上となりました。
これまでの苦労や経験を活かし
みなさんの症状が少しでも改善されますよう、
医療者としてご提案・ご案内をしていきたいと思っています

筋肉の味方、【グルタミン】
トレーニングの前後で利用することで、筋肉を修繕し、さらには大きく育てる。
スポーツやフィットネスをされるかたは、ご存知かもしれません。
そんな【グルタミン】は、実は「ストレス」に対抗するためのエネルギーであるとともに、
「腸粘膜の新陳代謝・修復」をポートしています。
今日は、【グルタミン】の生理作用、取り入れ方について一緒に見ていきたいと思います。
炎症により、傷んだ腸の粘膜、腸機能の低下、つらい症状に、
医療とグルタミン
医療現場では、ストレスに対抗するため、【グルタミン】を予防的に利用することがあります。
【グルタミン】 はストレスによって、次から次へと消費されますので
手術や化学療法など、体に大きな負担(ストレス)がかかる出来事に対して、
事前に投与を行い、消費を防ごうというわけです。

こうすることで、 腸内環境を改善し、免疫をあげておくことができるんですね

グルタミンと潰瘍性大腸炎
グルタミンは「アミノ酸」の一種です。
アミノ酸を集めた形が、タンパク質ですね。
主に「筋肉」に貯蔵されており、体内でつくられる特徴を持っていますが、
大きなストレスにより、消費が激しくなるんですね。
需要が供給を上回ると、筋肉内の【グルタミン】を使い不足を補おうとするため、
筋肉が痩せてしまいます。
ストレスには、日々の身の回りのもの、感染症や持病・アレルギーや炎症、
治療(手術や強い薬)や怪我など、様々なものが存在しています。

潰瘍性大腸炎は、炎症性の病気です。
「炎症」というストレスがかかり、エネルギーを消費しています。
傷んだ腸を治す時にも、エネルギーを使うんですね。
加えて、食事が上手に摂れない時期では、【グルタミン】不足が加速してしまいます。
活動期の炎症の強さと、「血液中のグルタミン濃度の低下」が相関している例がみられ、
グルタミンの投与が、治療に役立つ可能性があるとされています。

グルタミンの作用
- 胃腸の粘膜を保護・修復する
- 傷を修復する
- 免疫力をあげる
- 筋肉の疲労回復と強化
- 認知症の予防
- アルコール代謝を促進するなど

ここでは、 腸に関与したものを見ていきましょう
胃腸粘膜と傷の修復
【グルタミン】は腸の修復を行い、腸の働きをサポートする効果があります
驚かれるかもしれませんが、腸の粘膜は2.3日という早い周期で、
古いものから新しいものへ入れ替わります。
その新陳代謝を、【グルタミン】がサポートしてくれます。
例えば、抗ガン剤などの強い薬の投与により、腸の粘膜が傷むとしましょう。
このような場合に、粘膜の再構築のサポートをしてくれるんですね。
腸の粘膜には、からだを守る「免疫細胞」がさくさん存在していますので、
良好な粘膜を維持したいですね

免疫力を高める
腸の粘膜が元気を取り戻すと、感染症やアレルギーに罹りにくくなります。
なぜなら、からだを守る免疫細胞の多くが、腸に存在しているからです。
腸は、様々なものを吸収する反面、外敵や有害物資に接触する場所でもあります。
腸内環境が悪いと、免疫細胞は活躍できませんので、まずは腸の手入れをしてあげましょう。

「免疫力が高い状態 = 良好な腸内環境」、ですよ


グルタミンの力で、粘膜を労わりましょうね
グルタミン不足
グルタミンの不足は、次のような症状を引き起こします。
どれも深刻な症状ですから、なんとしても阻止したいところです。
- 筋力低下
- 体重減少
- 消化不良
- 疲れやすい
- 体調を崩しやすい
- 腸内環境・便通の乱れ
- 免疫力の低下
グルタミンの効果
潰瘍性大腸炎の私が、【グルタミン】の効果で、一番関心を持ったのは、
「粘膜の修復・傷を治す力」、という部分でした。

下記は以前、実際に抱えていた症状です
- 下血はないものの便が形にならない
- お腹や肛門の違和感
- 節々が痛む
- 喉や耳の痛み
- 体が熱を持つような感じがする
- むくみ
- だるい
- 外出しても長く歩けない
- 楽しめないなど
出血はないものの、スッキリしない症状がつきまとい、気持ちがとても不安定だったんですね

グルタミンを、初めて飲んだのは就寝前。
美味しくないですが、体に良いことが明らかでしたので許容できました。

下記は、グルタミンを飲んだ後の体調です
- その日の夜、何度もトイレに通った
- 翌朝、目がスッキリして体が軽かった
- 数日後、筋張っていた筋肉が温かく和らいできた
- 1か月した頃、しっかりとした便意を感じ・形のある便がでる
- お腹や肛門の不快感が改善する
- おならの臭いが改善した
- 体調が良いと感じられる日が増え、自信が持てるようになった
- むくみ・関節痛・耳や喉の痛みが軽減した
- 体重が増えた
数か月という期間を要しましたが、しっかりとした便意や、形のある便が出た時は、
本当に嬉しく思いました。

腸内環境が改善すると、おならの臭いが変わりますし、免疫が上がります。
そして、消化吸収機能の改善は、体重増加につながります。
私は【グルタミン】に出会えて、本当に良かったと思っています
病院のお薬は、炎症を軽くすることはできますが、
傷ついた腸粘膜を労り、育てていくのは、私たち自身ではないでしょうか。

少しずつ修復していきましょうね。
下記は【グルタミン】と同じように、粘膜をサポートする「亜鉛」の記事です。
ぜひご覧ください
グルタミンの補い方
【グルタミン】は、乳製品・肉・鶏卵・魚、大豆・などに多く含まれていますが、
調理熱で変性してしまうため、食品で補うことが、至難の業なんですね。

そのため、サプリメントを組み合わせ、効率よく摂取することをお勧めしています。
筋肉トレーニングの広告が多いですが、私たちの利用の目的は、「腸のサポート」であることを
お忘れなく。下記は、当サイトおすすめの【グルタミン】です。
利用方法
過剰摂取は、肝臓・腎臓に負担をかけますので、

肝臓や腎臓の病気をお持ちの方、妊娠中・授乳婦はご相談ください。
また、グルタミンにアレルギーがあると、利用できませんので、ご承知おきくださいね。
摂取量の目安として、筋肉トレーニングをしている方は「20g」前後を推奨、
上限は「40g」となっています
私は、朝「5g」、就寝前「5g」の、合計「10g」を利用しています。
睡眠中に、「成長ホルモン」が分泌されることを考えると、就寝前の摂取が効率的でしょう。
まとめ

いかがでしたか?
ハードな筋肉トレーニングを行うと、【グルタミン】が大量消費され、
上気道感染症(かぜ症候群)にかかりやすい、というデータがあります。
そのため、運動前後の摂取が有効とされているのですが、
体にストレスがかかるとき、【グルタミン】が大量消費されることについては、
潰瘍性大腸炎の「炎症という病態」も、同じなんですね。
不足しやすい【グルタミン】を補うことで、次のような健康効果を得ることができます。
- 胃腸の粘膜を保護・修復する
- 傷を修復する
- 免疫力をあげる
- 筋肉の疲労回復と強化
- 体重の維持・増加 など
「持病」を持っている方は、悪化を防ぎ・症状改善のため、
持っていないかたは、健康の維持・増進のために、
ぜひですね、グルタミンを取り入れていただきたいと思っています。
一緒に、症状の改善を目指しましょう

今日もありがとうございました。

ありがとうございました
参考文献
- 運動とグルタミン/鈴木良雄/順天堂大学
- 筋肉の分解を防ぐ/森永製菓
- 医療用医薬品L‐グルタミン
- 化学療法に伴う粘膜炎に対するグルタミンの有用性/AiDOnews2016-5-1
