- 潰瘍性大腸炎で、何を食べたら良いかわからない
- 食べるのが怖い、食事に敏感になっている
- 食事作りに困っている
- やせてしまった
というあなたへ。今日は、斉藤恵子先生の本をご紹介します。
潰瘍性大腸炎の患者さんやご家族は、普段の食事づくりに悩んでおられると思います。
また、食事をするのが怖くて、食事を控えたり、お腹に優しそうな食品に偏ってしまったり、そのためエネルギーや、栄養不足を招いている場合も多いのではないかと推測します。
そして、あふれる健康情報から、食べられる食品の幅を、自ら狭めてしまっている方もおられるのではないかと・・・。
潰瘍性大腸炎の食事療法のポイントは、【厳しい食事制限】ではなく【適量】です。
腸管の安静を保つため、症状の重い時は医師の判断になりますが、食事療法を長続きさせるためには、制限ではなく、適量という考え方が好ましいでしょう。つまり、「自分のからだにあった食事」をとることが大切です。
近年、健康情報があふれ、いったい、どの情報が本当なのかと思うことが増えました。
気をつけて欲しいのは、「自分に合う食品」と「自分に合わない食品」は、一人一人違いがあるということ。提案された情報が、今のあなたの腸管にベストなこともあれば、そうでないこともあるということです。
よく耳にする、「FODMAP」や「グルテンフリー」・「レクチンフリー」・「炭水化物の闇」「○○の害」などの情報ですが、捉え方によっては、あの食品も・・・この食品もダメだと思い込み、食べるものを限定的にしてしまいます。
そして腹痛や下痢がこわい、外出できない、仕事に差し支えるということを理由に、食事そのものを控えたり、お粥やうどんといった「胃腸にやさしそうな食品」に偏っている場合もある。
もっとも怖いのは、症状の重い時は、【こころ】もダメージを受けるということ。体調の良いとき、出来ていた判断が、できなくなってしまう・・・。不安や心配・苦痛な状況下では、いろんなことに頼りたくなってしまうんですね。私もその一人でした。
私はこの本を手にしたとき、「こんなに食べられるものがあるんだ。・・・あったんだよな。」と思いました。
医療者でありながら、自分にとって都合のよい答えをずっと探していました。情報におどらされ、食べられる食品の幅を狭めたのは、自分自身。
反省・・・・・・。病気に向き合い、学び始めました。
本の良さは、手元ですぐに確認できること、基本に戻れることです。
私は現在、寛解期ですが、健康情報に迷いが生じたときには、本を開いて振り返ります。寛解期でも、今の状態を長続きさせ、今の仕事を10年後も続けていたいと思っているのです。
著者の斉藤先生は、東京医科歯科大学病院、臨床栄養部の副部長をつとめていらっしゃいます。
IBD患者さんの食事療法については、これまで、厳しく制限する方法が主流でしたが、最近は、不足している栄養素を補うこと、腸管粘膜や腸内環境に役立つものを取り入れること、「食事からもよくしていく」という考え方に変わってきている現状を、患者さん・家族・支援者・関係者を対象に、講演や著書をとおして伝えておられます。
私が購入した本は、現在は中古本のみとなっていますが、それに代わる本が出版されています。下記に高評価のポイントをあげましたのご参考になれば幸いです。
- レシピ以外に、病気の知識、役立つ情報が載っている
- 何より、手元にあれば【安心】をもらえる、迷わなくなる
- 食事に気を遣うことが減るので、悩みが減り希望が持てるようになる
- 自分の体調と相談し、応用を加えることができる
この本を読んで「思っているより、食べられるものがあった!」と気づいてほしいですね。そして、体重増加につなげて欲しいと考えています。
それでは、今日もありがとうございました。
お体ご自愛くださいね。
下記は、中古本となります。
しっかり食べるニャよ。
参考文献:潰瘍性大腸炎・クローン病のひとの食事