ほっくホクの美味しい【じゃがいも】食べて、腸内環境を整えよう!

こんにちは
看護師のたかはしです
ナース歴・潰瘍性大腸炎歴はともに20年以上となりました。

あなたの症状が少しでも改善されますよう、これまでの苦労や経験を活かし、医療者としてご提案・ご案内をしてまいりますので、どうぞよろしくお願いします!

たかはし
たかはし

最近、イモ類を食べていますか?

野菜でも、穀類でもないイモ類は、善玉菌のエサになる「食物繊維」や、

抗酸化作用のある、「ビタミンC」が含まれています。

腸内細菌の、乱れを改善し、からだをサビから守るため、

お腹の弱いあなたに、もってこいの食品なのですが、

残念なことに、大豆や、野菜に続き、イモ類の不足が、深刻と言われています。

これらの食品には、共通して、食物繊維が多く、含まれているんですよね。

かなや先生
かなや先生

お腹の病気が、増加している背景に、食物繊維不足があることを、ぜひ知っていただきたいです。

今日は、イモ類を代表する、じゃがいもの栄養や、健康作用について

一緒に見ていきたいと思います。

じゃがいもの特徴

じゃがいもの主成分は、「でんぷん」です。

炭水化物、いわゆる糖質として扱われ、

お米のように「主食」として、利用することができます。

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成分

下記は、皮つき・じゃがいも生、100gの栄養成分量です。

サツマイモの、エネルギーは、100g「127kcal」あるのですが、

じゃがいもは、「51kcal」と、低カロリーであることが、わかります。

    栄養成分        含有量    
エネルギー51kcal
タンパク質1.8g
脂質0.1g
炭水化物15.9g
食物繊維9.8g
ビタミンC28㎎
カリウム420㎎
ばれいしょ皮つき生100g当たり/食品成分表2021

また、ビタミンCや、カリウム、食物繊維を多く含み、健康をサポートします。

健康作用

食物繊維とレジスタントスターチ

お米やじゃがいもに、「レジスタントスターチ」、と呼ばれる「でんぷん」が、

存在しているのをご存知でしょうか。

これまで、食品に含まれるでんぷんは、消化酵素により全て分解され、

小腸にて吸収、エネルギー源になる、とされていましたが、

消化されることなく、大腸の奥のほうまで届く、「でんぷん」があることがわかりました。

それが、難消化性でんぷん、「レジスタントスターチ」です。

たかはし
たかはし

消化されにくい、レジスタントスターチの性質は 「食物繊維」に似ています。

食物繊維は、2種類ありますが、実はこのレジスタントスターチ、

便の量を増やす、「不溶性食物繊維」と、

便の質を良くする、「水溶性食物繊維」の二つの特徴を、併せ持っているのです。

良好な腸内環境を保つには、善玉菌のエサである、食物繊維が欠かせません。

善玉菌が、食物繊維をエサにして生成された、「短鎖脂肪酸」は、

腸内環境を整えるだけでなく、全身の健康作用をあらわすため、

近年とても、注目されているのです。

たかはし
たかはし

レジスタントスターチについては、下記の記事をご覧ください

ビタミンC

じゃがいもは、有害なものから体を守る、ビタミンCを含みます。

「 抗酸化物質・ビタミンC 」は、潰瘍性大腸炎の発症に、

予防的であることが、2021年愛媛大学の研究で示されています。

ビタミンCは、水溶性で熱に弱く、調理で失われやすいのですが、

じゃがいもに含まれる「でんぷん」が、損失を抑えます。

たかはし
たかはし

ビタミンCについて、下記の記事をご覧くださいね

カリウム

カリウムは、ナトリウムを排出する作用があるため、むくみや、高血圧の予防に役立ちます。

また、心臓や筋肉の動きを、調整しています

1日の目安量

下記の図を、参考にしてみましょう

こちらは、活動レベルが低い女性を対象とした、

推定エネルギー1700kcalの、食品目安です。

潰瘍性大腸炎は、バランスの取れた食事をするのが難しいですので、

表をみて驚かれるかもしれません。

ここでは、第3群の「芋」の部分に、注目をしてください。

四群点数法(女子栄養大学 生涯学習センターHPより)

「芋」はイモ類のことで、じゃがいも・サツマイモ・長いも・里芋などが含まれます。

じゃがいもですと、一日に1個を、イモ類から摂取することになります。

男性や女性、活動量の多い、少ないに関わらず、1個が目安です。

きっちり細かく実施するではなく、こちらの表でバランスをみて、

感覚を、掴んでいただければと思います。

北海道の美味しい思い出ナース旅
たかはし
たかはし

じゃがいもは脂質が低いので、こんな食べ方も良いですね

調理の工夫

ビタミンCは、水に溶けやすく、熱に弱い特徴がありますが、

じゃがいもの「皮やでんぷん」が、ビタミンCを守るため、全て失うことはありません。

加熱する時間を短くするには、電子レンジ調理がおすすめです

たかはし
たかはし

私はこちらに入れてスイッチポン、おまかせ調理です

細かくカットする・水にさらすことで、流出するビタミンCや、カリウムは

「皮ごと調理」で、損失を防げますが、食べる時には皮を除きましょうね。

溶け出した栄養を、そのまま摂れる、スープ系の調理はおすすめです。

また、ビタミンCは、鉄を吸収する作用がありますので、

鉄分を含むほうれん草などを、一緒に摂ると効果的ですよ。

注意すること

  • じゃがいもの芽、緑化した皮を取り除きましょう。
  • 通常の皮も除いて、リスクを避けましょう
  • 低温の保存4℃以下は、ビタミンCが減少します。10~20℃の暗く風通しの良いところに置きましょう。
  • 冷蔵保存は止めましょう。糖度が増し、調理によって有害物質が発生しやすくなります。
  • 腎臓病があると、カリウムを多く含む食品を制限されます。医師や・栄養士に指導を受けて下さいね。
  • じゃがいもアレルギーがあると、食べることができません

レパートリーの多い、じゃがいもです。

皮に含まれる栄養素や、調理によって、失われるものがあるとおもいますが、

そこは無理をせず、サプリメントを上手に取り入れてくださいね。

まとめ

たかはし
たかはし

いかがでしたでしょうか

じゃがいもは、でんぷん・ビタミンC・食物繊維・カリウムを、含む食品です。

エネルギー源という役割だけでは、ないんですね。

栄養素 役 割 
でんぷん
 レジスタントスターチ 
エネルギー
 善玉菌のエサ 
ビタミンC   体をサビさせない   
食物繊維善玉菌のエサ
カリウムナトリウム排泄

潰瘍性大腸炎は、もともと腸内細菌が乱れており、

健康作用のある、短鎖脂肪酸が少ないと言われています。

善玉菌のエサが含まれる「じゃがいも」は、お腹の弱いあなたに、適した食品と言えるでしょう。

イモ類として、一日1個。

じゃがいもを、ぜひ食卓に迎えて下さいね。

腸内環境を整え、短鎖脂肪酸を増やしていきましょう!

たかはし
たかはし

それでは、今日もありがとうございました

かなや先生
かなや先生

お体ご自愛下さいね

参考文献

  • 女子栄養大学出版/2021/食品成分表
  • きちんとわかる栄養学/飯田薫子/寺本あい

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