
潰瘍性大腸炎と診断されました。医療費助成について教えてください。

一緒に見ていきましょう
医療費助成制度
「潰瘍性大腸炎」の患者さんが受けられる、日本の社会保障制度の一つに【医療費助成制度】があります。
原因不明で治療法が確立していない「潰瘍性大腸炎」の患者さんに対し、国が基準に基づいて医療費を助成するものです。
お辛い症状がある中で、申請手続きは大変ですが、助成は治療を進めるうえで、あなたの大きな助けとなります。
代理申請が可能ですので、周囲のお力添えをいただき、ぜひ制度をご利用くださいね。

*「指定難病」とは、医療費助成の対象としている病気のことを指しています
医療費助成の対象

医療費助成を受けられるのはどんな人ですか?

潰瘍性大腸炎においては、中等症以上の方が受けられます。

「軽症」でも、医療費総額(10割)が「33,330円以上」 となる月が、年3回以上ある場合は、助成の対象となります。

私は軽症ですが、過去の支払いを見ると、これに当てはまりそうです。

軽度高額該当、ということですね。

自己負担額

実際の負担はどれくらですか?


例えばあなたが一般所得者 I で、現在の窓口負担が3割だったとしましょう。
医療費助成の認定がおりた場合、あなたの上限負担額は「10,000円」となります。しかしですね、この上限額を上回ると、あなたの負担は「2割」となります。

医療・介護保険制度が優先されるんですね。

申請に必要なもの

申請に必要なものを教えてください。
- 申請書
- 診断書
- 住民票
- 市町村民税(非)課税証明書
- 保険証の写し
- マイナンバー・印鑑
1.申請書(特定医療費の支給認定申請書)
申請書は、住民票のある居住地の、保健所・保健福祉センターなどで入手可能です。(ダウンロード可能)
2.診断書(臨床調査個人票)
難病指定医が、あなたの様子を記入する用紙です。こちらの用紙もダウンロードできます。
3.住民票
あなたと、あなたの家族構成のうち「あなたと同じ医療保険に加入している者」が確認できるもの。
4.市町村民税(非)課税証明書
世帯の所得を確認できる書類です。
5.保険証の写し
世帯全員分のもの。あなたと、あなたの家族構成のうち「あなたと同じ医療保険に加入している者」が確認できるものです。

マイナンバーや印鑑をお忘れなく

体調に不安があり、書類の入手や窓口へ行くのがおっくうです…。

ご家族による代理申請や、郵送による申請も可能ですので安心してくださいね
申請から交付まで

申請から交付までの流れを教えてください。

まずは担当医師(難病指定医)に、診断書の記入をお願いします。

診断書(臨床調査個人票)を入手しましょうね

1.申請
申請に必要な書類を集め、お住まいの都道府県・指定都市に申請をします。窓口は、保健所や健康福祉センター等です。
2.都道府県・指定都市による審査
病状の程度が認定基準に該当する場合と、軽症で該当しないが「軽症高額該当」と認める場合、支給認定を行います。
医療受給者証の交付
受給者証の交付まで3か月程度かかりますが、その間にかかった医療費のは、払い戻し請求が可能です。
不認定となった場合は、不認定通知書が届きます。
利用について
利用は受診のつど医療受給者証と、自己上限額管理表を窓口へ提出します。その月の上限額を超える費用の支払いはありません。

管理表に支払額を記入してもらってくださいね
入院時の食事代や、生活療養費、差額ベット代、書類作成費用などは対象外です。

おわりに
潰瘍性大腸炎の患者さんが、受けられるかもしれない社会保障制度は、いくつか存在しています。
その中で今回は、医療費関連の社会保障制度をご紹介しました。
ぜひ、かかりつけの医療機関や、お住まいの難病相談支援センターへご相談ください。

ありがとうございました

お体ご自愛くださいね
引用・参考文献
難病医学研究財団/難病研究センターHPより