- 潰瘍性大腸炎はどんな経過をたどるの?
- 大腸がんになりやすいの?

こんな心配事はありませんか?
こんにちは
看護師のたかはしです
ナース歴・潰瘍性大腸炎歴はともに20年以上となりました。
あなたの症状が少しでも改善されますよう、これまでの苦労や経験を活かし、医療者としてご提案・ご案内をしてまいりますので、どうぞよろしくお願いします!

【潰瘍性大腸炎】と診断されたら、病気について少々理解を深めたいところです。
たどる経過やリスクを、認識している、していないとでは、
あなたの行動が変わってくるんですね。
今回は簡単で、短い内容となっていますので、ぜひご覧ください。
たどる経過
寛解期(かんかいき)?再燃(さいねん)?
活動期(かつどうき)ってなんだろう?
というあなたは、下記の記事をご覧くださいね
再燃寛解型(さいねん かんかいがた)
再燃寛解型は、症状がおちついている「寛解期」と、
症状が再び悪化する「再燃」をくり返します。

多くのかたが、この経過をたどると言ってよいでしょう
慢性持続型(まんせい じぞくがた)
発症してから、症状の強い時期が、6ヶ月以上に渡るもので、
寛解に至らないパターンです。
急性劇症型(きゅうせいげきしょうがた)
激しい症状で発症します。
腸に穴があく「穿孔(せんこう)」をおこしたり、
穿孔をきっかけに、菌が全身にまわってしまう「敗血症(はいけっしょう)」
というに病態に至ることがあります。

初回発作型(しょかいほっさがた)
発症から寛解をして、その後、再燃することなく経過するパターンですが、
将来、「再燃寛解型」へ移行する可能性を秘めています。
潰瘍性大腸炎は、症状が落ち着いたからと言って、油断をしてはいけないんですね。
中には寛解に至らない、難治性(なんちせい・治りが悪い)の例もありますが
しっかりと治療を続け、生活習慣を改善することで、
寛解をコントロールすることができます。

ハンドルを握るのは、あなた自身ですから、
100%を治療に頼るのではなく、病気の要因となっている生活習慣を、
改善していく必要があります。
その手がかりとなれば幸いです。下記の記事をぜひご覧くださいね。
大腸がんのリスク
病気の範囲が、大腸の全体におよび、発症から期間が長くなると、
大腸がんのリスクが、上昇することが知られています。

大切なことは、症状が落ち着いていても、定期的な検査を受けること。
初期で見つかれば、多くの場合対処が可能です。
寛解だからと、勝手に薬をやめてしまったり、
ストレスフルな生活を送ることがないよう、気をつけましょう。

医療とのつながりを大切にしてくださいね
情報社会ですから、気になることが溢れていると思いますが、
惑わされず、まず担当の医師に相談をしてくださいね。

それでは、今日はこのへんで

ありがとうございました
参考文献
- 潰瘍性大腸炎診断基準(2021年1月改訂)
- 潰瘍性大腸炎治療指針(2021年3月改訂)