「こころ」と「からだ」の幸せホルモン♪【セロトニン】を増やす方法!

こんにちは
看護師のたかはしです
ナース歴・潰瘍性大腸炎歴はともに20年以上となりました。

あなたの症状が少しでも改善されますよう、これまでの苦労や経験を活かし、医療者としてご提案・ご案内をしてまいりますので、どうぞよろしくお願いします!

たかはし
たかはし

セロトニンは人生の鍵を握っています。

私たちの心と体のバランスをコントロールする「神経伝達物質」の一種で、「幸せホルモン」とも呼ばれています。

メンタルを安定させ・幸せな気分を感じやすくなるということは一般的によく言われていますが、実は身体面にも大きな影響を与えているんですね。

たかはし
たかはし

表情に元気がない・姿勢が良くないはセロトニンが少ない証拠です。

Dr. かなや
Dr. かなや

セロトニンがしっかり分泌されていれば、心と体のさまざまな症状を起こしにくなります。病気になりにくいということですね。

では、どうすればセロトニンがちゃんと分泌されるのか・・・。こちらの記事を参考にして積極的にセロトニンを増やし、健康維持や症状の改善に役立ててほしいと思っています。

Dr. かなや
Dr. かなや

まずはセロトニンの効果を見ていきましょう。

セロトニンの効果

メンタルが安定する

その名の通り、メンタルを安定させて幸せな気分を感じやすくなります。ですので逆に言えばセロトニンが不足すると「気持ちが不安定になる」「イライラする」など感情面で不安定になるということですね。

Dr. かなや
Dr. かなや

うつ病やパニック障害・過食症などの摂食障害では、実は脳内のセロトニンが減少しているんですよ。

セロトニンがメンタルに大きな影響を与えていることがおわかり頂けると思います。

自律神経のバランスを整える

自律神経には、心身を活動モードにする「交感神経」と、心身をお休みモードにする「副交感神経」があります。

この二つの神経が必要な状況に合わせて切り替わり、バランスよく働くと私たちの健康は維持されるのですが、現代社会ではこのバランスが乱れがちだと言われています。

たかはし
たかはし

過度なストレスや生活リズムの乱れ、環境の変化などが原因となっています。

そして両者の神経のバランスが乱れた結果、起こりうるもの。個人差はありますが、下記のような複数の症状が長くつづくことがあります

Dr. かなや
Dr. かなや

この時点で検査をしても「異常なし」となる場合が多いですが、放置すると病気を引き起こします。早めに原因を取り除く必要がありますよ。

身体的な症状

慢性疲労・疲れやすい・だるい・微熱・顔のほてり・汗が多い・汗が少ない・めまい・ふらつき・立ちくらみ・頭痛・耳鳴り・疲れ目・のどの違和感・口が渇く・肩や首のこり痛み・関節の痛み・動悸息切れ・吐き気食欲不振・便秘・下痢・手足のしびれ・冷え・震え・力が入りにくい・生理不順・生理痛・勃起障害・頻尿・尿が出にくい・残尿など

精神的な症状

イライラ・不安感・不眠・意欲低下・集中力の低下・気分の落ち込み・感情の起伏が激しくなるなど

たかはし
たかはし

最近イライラしたり疲れやすくなったりしていませんか?

抗重力筋に働きかける

「抗重力筋」は、地球の重力に対して姿勢を保つために働く筋肉で、足やおなか、胸・首の前後に存在し、互いに伸び縮みをしながら姿勢・バランスを保っています。

セロトニンは、この抗重力筋の活性化をお手伝いしています。

たとえばですね、おでこや頬・目や口の周りなど表情筋に作用して、しわやたるみを予防し・まぶたや口角をキュッとあげ明るい表情をつくります。

また、背中が丸まったり・首が前へ傾かないように、背筋がピンと伸びた姿勢をつくるサポートをしています。

Dr. かなや
Dr. かなや

最近、姿勢が悪い・表情が暗いと感じているあなたは、セロトニンが不足しているかもしれませんね。

効率よくセロトニンを分泌し、抗重力筋を活性化したいですね。

睡眠の質を高める

たかはし
たかはし

睡眠は私たちにとって優先度の高い欲求の一つ。

夜ぐっすり眠れて、朝すっきり起きられることが理想的。セロトニンはそんな睡眠の質を高める作用があります。

「メラトニン」という睡眠ホルモンがありますが、実はこのメラトニンの材料がセロトニンなんですね。

朝、目から入った光の情報によりセロトニンの分泌が始まります。そして夕方になるとセロトニンからメラトニンの生成が始まるわけです。こうして睡眠の準備がスタートするんですね。

ノルアドレナリンとドーパミンの暴走をおさえる

Dr. かなや
Dr. かなや

ストレスや危険を予測して、心身を戦闘モードにするのが「ノルアドレナリン」、やる気や意欲のみなもとが「ドーパミン」です。

どちらも「神経伝達物質」であり、ほどほどに分泌されると良いのですが、過剰になると問題を起こします。

ノルアドレナリンが多すぎると、いつも緊張状態・いつも不安な状態を作り出します。未来の危険やストレスに常に備えようとするわけですね。

ドーパミンの過剰分泌は、やる気が間違った方向へ進みはじめます。ドーパミンには中毒性があるため脳は快楽を覚え、強い興奮や高揚感・強い快楽を求めるようになるんです。

Dr. かなや
Dr. かなや

たとえば、アルコール・パチンコ・競馬・恋愛・買い物・SNSなど、程よく楽しむことができれば良いのですが、快楽による依存症になりやすいんですね。

たかはし
たかはし

セロトニンは、いつも緊張・いつも不安という症状を和らげ、依存症を予防してくれるというわけです。

セロトニンは、私たちが健康的に幸せに生きるために必要な物質です。たくさん増やしその恩恵を受けてほしいと思っています。

セロトニンを増やす習慣

朝、日光を浴びる

たかはし
たかはし

朝起きたらまずカーテンを開け、部屋の中に太陽の光をとりいれましょう!

まだまだ寝ていたい・ゆっくりしたい!と思う時もまずはカーテンを開けることが最優先。それからゆっくりとしてくださいね。

Dr. かなや
Dr. かなや

大切なことは目から入る光の情報です!その情報をもとにセロトニンの分泌が始まりますよ。

一番好ましい行動は、起床後30分以内に外へ出で、20分ほど日の光を浴びること。明るい景色の中に身を置くことです。

朝起きて散歩やウォーキングができれば理想的ですが、時間を作ることが難しい場合があると思います。起床後に部屋の中に太陽の光をとりいれることを習慣化し、通勤時間を上手に使うことを提案します。

Dr. かなや
Dr. かなや

太陽の光は、照明の10倍~100倍の明るさがあります。セロトニンを増やすには明るい光を「目」から採り入れることが重要ですよ。

リズム運動をする

一定のリズムを重視した「リズム運動」をするとよいですね。ウォーキングや軽いジョギング・自転車やヨガ・太極拳・腹式呼吸。また咀嚼(そしゃく)といって噛むこともおすすめです。

運動を始めて5分後くらいにセロトニン濃度が高まり、20~30分でピークに達します。

疲れを感じるレベルになるとかえってセロトニンの機能が落ちますので、20~30分の運動時間を守り・毎日続けることが大切です。

たかはし
たかはし

リズム運動は不安や抑うつ感などが軽減されるだけでなく、元気がでてポジティブな気持ちになれる人が多いです。

Dr. かなや
Dr. かなや

自分にとって苦手な運動やきつい運動は逆効果、控えてくださいね。

ふれあいの時間を大切にする

心がふれあう時間があるとよいですね。気の合う仲間と楽しい時間を過ごす・たわいもない話で雑談をするなどです。メールやSNSでは残念ながらオキシトシンもセロトニンも分泌されないので、直接顔を合わせておしゃべりするのがおすすめです。

スキンシップはもちろん、家族団らん・子供やペットとのふれあいも有効。セルフマッサージもおすすめです。

人とのふれあいという意味では、プライベートな交流だけでなく仕事やボランティア活動で誰かの役に立つことができれば幸福感を得られます。

毎日バナナを一本食べる

バナナには、セロトニンの材料となる「トリプトファン」というアミノ酸と、造成に必要な「炭水化物」「ビタミンB6」がバランスよく入っています。

日々バランスのよい食事がとれていれば、セロトニンの材料が不足するということはありませんが、現代社会では食生活が乱れがちです。新型栄養失調という言葉も聞かれるようになりましたね。

バナナはコンビニでも見かけます。非常に身近で手軽に食べることができるのでおすすめです。

潰瘍性大腸炎

ここまで一般的なお話をしてきましたが、潰瘍性大腸炎の再燃期ではつらい症状がありますので、睡眠・運動・食事がままならないといった事があると思います。実際に無理ができない時があるんですね。

生活リズムに関して、たとえば運動でしたら寛解期は積極的に、再燃期はペースを落とす・中止するなどの調整が必要。あなたの体調にあわせることが大切ですね。

朝起きてカーテンを開ける。日の光を部屋の中にいれるといった行動は比較的行いやすいかもしれません。今回はセロトニンについてでしたが、日光を肌で浴びると「ビタミンD」が活性化します。ビタミンDは腸粘膜を健康に保つために必要な物質ですから、ぜひ習慣に取り入れていただきたいですね。

Dr. かなや
Dr. かなや

バナナもおすすめします。

ストレスは潰瘍性大腸炎の発症・再燃のきっかけをつくります。病院の治療も大切ですが安定している時期にこれらのことを見直されるとよいと思います。

忙しさ故、食事を抜いたり・睡眠時間を削ったり、内服薬で症状を抑えながら忙しさ変わらない環境で働く事はおすすめしません。

自律神経が、大きく乱れるような生活は手放してほしと思います。

たかはし
たかはし

下記の記事をぜひ参考にしてくださいね。

まとめ

たかはし
たかはし

いかがでしたでしょうか。

セロトニンは、私たちが幸せに・健康に生きるために必要不可欠な物質。しっかり分泌されることで受けられる恩恵があります。

  1. メンタルが安定する
  2. 自律神経のバランスを整える
  3. 抗重力筋に働きかける
  4. 睡眠の質を高める
  5. ノルアドレナリンとドーパミンの暴走を抑える

そしてその恩恵を受けるため、セロトニンを増やす習慣がありましたね。

  1. 朝、日光を浴びる
  2. リズム運動をする
  3. ふれあいの時間を大切にする
  4. バランスの良い食事をとる

セロトニンは人生の鍵を握っていると言っても過言ではありません。ぜひですね積極的に増やす習慣を身につけて、健康維持や症状の改善に役立ててほしいと思っています。

それでは今日はこの辺で。ありがとうございました。

Dr. かなや
Dr. かなや

お体ご自愛くださいね。

参考文献

・大原薬品工業株式会社(けんこう名探偵)

・MEDLEY(自律神経失調症の症状と原因)

・引用画像:www.ac-illust.com