- ビフィズス菌・乳酸菌を積極的に摂ったほうが良い?
- 潰瘍性大腸炎に「BB536」効果あるの?
- 腸内環境を改善したい、症状の改善を目指したい。

というあなたへ
こんにちは
看護師のたかはしです
ナース歴・潰瘍性大腸炎歴はともに20年以上となりました。
あなたの症状が少しでも改善されますよう、これまでの苦労や経験を活かし、医療者としてご提案・ご案内をしてまいりますので、どうぞよろしくお願いします!

潰瘍性大腸炎の「発症と再燃」は、腸内細菌(腸内フローラ)の乱れが大きく関与していますので、そのバランスを保つため、おなかを「ビフィズス菌」の多い状態にしておくことが大切です。
お腹の中で圧倒的に多いのは「乳酸菌」でなく「ビフィズス菌」。

「ビフィズス菌」が作りだす「酢酸」が非常に重要なんですね。
酢酸は、大腸のエネルギーになる、悪玉菌の増殖を抑える、腸管の機能を高める(ウイルスや病原菌から体を守る)、抗炎症、などの働きがあり、腸だけでなく全身の健康に作用します。
このたびお伝えするビフィズス菌「BB536」。潰瘍性大腸炎の寛解~中等症を対象に摂取してもらったところ、半年後寛解に至ったという報告がありました。

「BB536」が作用し症状改善を認めたんですね。腸内環境を良くすることがなによりも大切です。
ビフィズス菌の理解を深め、上手に利用していただければ幸いです。ぜひご一読ください!
潰瘍性大腸炎と腸内環境

積極的にプロバイオティクス
下記は、潰瘍性大腸炎の寛解期(体調のよいとき)の食事についてです。

ここでは4つ目のポイントに注目してくださいね
- 暴飲暴食や脂っこい食事を控える
- 刺激がある香辛料や、極端に冷たい熱いものを控える
- 下痢や腹痛・お腹の張りなどが生じた経験がある食品は控える
- 腸内環境を整えるため「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」を積極的に摂る!
プロバイオティクスとは、腸内細菌のバランスを整える微生物・またそれらを含む食品のことであり、人の健康に役立つ働きをしています。
誰が摂取しても安全で、生きて腸に到達し、確かな効果を発揮するものだけが「プロバイオティクス」と認定されます。

手軽に摂取できるプロバイオティクスの代表が「乳酸菌」「ビフィズス菌」なんですね
潰瘍性大腸炎は、腸内細菌がみだれているため、積極的な摂取が勧められています。
後者の*プレバイオティクスについては、別の機会でお伝えします。ざっくり説明すると「善玉菌(乳酸菌・ビフィズス菌など)のえさ」ですね、善玉菌を増やし・活性化する作用があります。
腸内環境改善には前者・後者とも欠かせない存在です。
乳酸菌・ビフィズス菌の機能性
乳酸菌やビフィズス菌の研究は「整腸作用」に関することから始まりましたが、「新たな機能性」の報告がなされるようになりました。

まず、潰瘍性大腸炎の症状の軽減に、乳酸菌が役立つことがあきらかになったんですね。
そして、乳酸菌の仲間である「ビフィズス菌」による、潰瘍性大腸炎例の再発抑制効果を認める報告がありました。
ご紹介するビフィズス菌「BB536」は、赤ちゃんの腸内から見つかった善玉菌です。おなかに住むことに適した菌でいくつもの機能性を持っています。
詳しく見ていきましょう。
ビフィズス菌「BB536」

ビフィズス菌「BB536」入りのヨーグルトは、乳酸菌のみで作ったヨーグルトより高い効果が示されています。
下記は「BB536」の持つ機能性です。
- 整腸作用
- 腸内の劣化を抑制する
- 大腸がんリスク因子の毒素産生型(フラジリス菌)の除菌作用
- 花粉症などアレルギーを予防
- インフルエンザ発症の予防(免疫をあげる)
- 潰瘍性大腸炎の緩和作用
人の大腸内では、乳酸菌は1億~1000憶個であるのに対し、ビフィズス菌は1兆個~10兆個もの数が生息しており、腸内で99.9%の割合を占めています。

良好な腸内環境、免疫力の維持・向上のためには、おなかを「ビフィズス菌」の多い状態にしておくことが大切です。
「BB536」は、数多くの多くのビフィズス菌の中から選ばれた「菌株」なんですね。生きたまま大腸に届き、その安全性が認められ、現在世界30か国以上で利用されています。
潰瘍性大腸炎と「BB536」
潰瘍性大腸炎は、本来自分を守るはずの免疫システムが暴走し、自分の腸を攻撃する病気。
大腸の粘膜に炎症がおき、下痢や腹痛など、さまざまな苦痛な症状が現れます。

ビフィズス菌「BB536」を摂取すると、このような症状を軽くすることがわかりました。
軽症から中等症の潰瘍性大腸炎患者14名に、治療薬とともにビフィズス菌BB536を1日2000~3000億、24週間摂取してもらったところ、14名中12名で症状のスコアが低下し、10名は緩解(かんかい)にいたりました。
森永ビフィズス菌研究所HPより

処方薬(病院で処方される乳酸菌製剤)で症状が落ち着いていれば、あらたに「ビフィズス菌」を補う必要はないと考える一方で、例えばヨーグルトなら適度なタンパク質・脂質・カルシウム等を補えたり「BB536」の腸以外の全身的な健康作用が期待できます。
「BB536」があなたのお腹に合えば、ぜひ毎日の習慣に取り入れてみてください。いろんな種類の菌を腸へ届けることは悪いことではありません。
また、ヨーグルト「100グラム(一食分)」と「30グラム(カレースプーン1杯分)」を毎日摂取した場合、30グラムの「少量摂取」でも下痢・便秘に対して、同様の効果があることがわかりました。

「BB536」の整腸作用が高いことがわかりますね。
プロバイオティクスは「通過菌」といい、腸を通過するあいだは効果を発揮するがその後、便に排泄されます。腸に定着しませんので、毎日コツコツ補うことが大切です。
ビフィズス菌「BB536」おすすめ

乳製品に抵抗がなければ、ぜひヨーグルトを毎日の食卓に
製造の過程で「乳糖」は減少しますので、「乳糖不耐症」でも利用できます。また、低脂肪を選びがちですが、一日に必要な脂質量の中であれば、通常のヨーグルトで問題ありません。
低脂質のものばかり選んでいると、体重減少に繋がりますので気をつけましょう。

- ヨーグルトが体に合わない、苦手。
- 手軽にビフィズス菌をとりたい
- より多くのビフィズス菌を大腸に届けたい
というあなたは、粉末状になったサプリメントがおすすめ。1カプセルに「50憶個」のビフィズス菌「BB536」が入っています。
最初から多くのビフィズス菌を摂取すると、後で調整が難しくなります。日々の体調や食事によって、その効果がかわりますので、薬と同じ、少量からスタートし効果が得られるような利用方法が好ましいです。
一日1カプセル、まずは1か月。様子を見てみましょう。
ビフィズス菌研究のパイオニアである「森永乳業」。
機能性の高い「BB536」を多くの人に届けるため開発をスタートし、製品化が難しいといわれた、ビフィズス菌入りのヨーグルトの販売に成功したんですね。
粉末状のサプリメントの開発については、世界中の多くの国でその技術が利用されています。

上記は一日3カプセル(合計150憶個)の商品です。自己調整しやすいところがおすすめです。
利用するにあたり、自分には合わなかったとすぐやめてしまうかたが多いですが、その効果は日々の体調・腸の様子・食事内容により左右されますので、しばらく様子をみてみましょうね。
まとめ


いかがでしたでしょうか。
潰瘍性大腸炎の発症と再燃は、腸内細菌(腸内フローラ)の乱れが大きく関与していますので、そのバランスを保つため、おなかを「ビフィズス菌」の多い状態にしておくことが大切です!
お腹の中で圧倒的に多いのは「乳酸菌」でなく「ビフィズス菌」です。
ビフィズス菌が作り出す「酢酸」が整腸作用ばかりでなく、抗炎症作用など全身的な健康作用を持っているんですね。。
「潰瘍性大腸炎のつらい症状」を軽くする効果も認められていますので、ぜひ毎日の習慣にビフィズス菌「BB536」を利用してほしいと思います。
それでは、今日はこのへんで

ありがとうございました。

お体ご自愛下さいね
参考文献
- 森永乳業HP・潰瘍性大腸炎の緩和作用
- ビフィズス菌研究所HP・BB536とは/潰瘍性大腸炎の緩和作用